額縁を掛けるための仕組み(下敷き用板)を作りました
額縁を作成してパズルを入れて飾るぞ~と思っていたものの、重量が3キロありました。
並のヒートンや三角吊金具では、おそらく固定出来ないでしょう。ではどうするか?
最近、入手した金具の形状が、解決へと繋がりました。
トークのほうでも紹介した下記のものです。

壁側と額縁側に付けて、お互いを噛み合わせることで、引っ掛けることができます。
すぐにできるだろうと思ってました。
思ってたんですが……15分たっても、30分たってもまるで進まない。
(゚Д゚)ハァ?

重いので4ヵ所で引っ掛けようとしていたのですが、ぴったりはめるのがとても難しいのです。
壁にも額縁にも金具を取り付け、やり直した穴が増えていきます。
パズルを後ろから押さえているMDF板は、3ミリの厚みがちょうどよかったのですが、手に入らなかったため、4ミリを使用しました。つまり1ミリ分出っ張っているわけです。
これも金具が噛み合わない原因のひとつです。
そこで額縁側の金具を取り付ける部分に板を挟んで、MDFの出っ張り分を相殺しました。
※アクリル板に木粉が付かないよう、マスカーと養生テープで保護しています


そして壁に直接、金具を取り付けるのではなく、いったん板に取り付けてから、板を壁に取り付ける方法に切り替えました。
壁に金具を取り付けている高さは、2メートルを超える位置にあるので作業しにくいのです。
先に金具同士を噛み合わせた状態で、金具の裏に両面テープを貼っておき、板をゆっくりと下ろしていきました。こうすると噛み合った位置で金具を板に固定できます。


この金具はネジ穴が皿取りされていて窪んでいます。3ミリのネジだと、頭がギリギリ出てしまうので、金具が噛み合う時に邪魔になります。そこで、2.7ミリという小さなネジを使うことになりました。あまり厚みのある板は使いたくなかったので、金具を接合すると、ネジの先端が突き出てしまいました。
危険なので、フェルトテープを貼り付けてカバーしました。

額縁の状態です。
金具と額縁を固定する2本の部分に重量が掛かると、割れるかな~と心配だったので、ネジを増やしました。


表はマスカーで覆われて保護してあります。

さあ、やってみましょう。
まず板を壁に接合しました。

次に額縁を板に引っ掛けようとするのですが、うまくいきません。
ここに至って、ようやく根本的な原因が分かりました。
この金具、「遊び」がないに等しいのです。
4ヵ所全ての金具をピッタリと噛み合わせるのは、かなり難しいことになります。
そこで、ハタと思いついたのが、ネジを締め付けるのではなく、緩めてしまうという方法です。
( ゚д゚)ハッ!
緩めると金具が左右1ミリほど動くようになりました。
つまり「遊び」が増えたわけです。
( ゚д゚)ォォ…
額縁を左右にグラグラ動かしながら下ろしていくと……。


がっちりと噛み合わせることができました。
(下から見上げている構図です)
4ヵ所全ての噛み合わせに成功したため、グラつきも相殺されています。
水平も確認。
\(^▽^)/


いける! と分かったので、マスカーを剥がしました。
かくして、ようやく取り付けに成功しました。

まさか、取付作業にこんなに時間が掛かるとは思っていませんでした。
今回は「締め付けるのではなく、緩めることで金具の遊びを増やす」ということが重要に思えたので、掲載させていただきました。
どうやって壁に飾るかは、1年以上も悩んでいたので、肩の荷がひとつ下りました~。
(´∀`*)
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投稿を表示森の小さな工房さん、こんばんは
展示、3Kgの額装の展示。重さのあるものを、高いところに展示。
とても大変な作業というのが、伝わってきます。
無事に展示できてよかった。
お疲れ様です。
お見事です。