作品投稿

アンティーク マホガニーの箪笥

私が思い描くマホガニーはこのタイプ。保護のため塗ってしまっているベッドと後から同じオーナーさんが譲ってくれたマホガニーのナイトテーブルは、100年超えであまり手入れがされていなかったため、塗装しましたが本来はこのタイプでした。

 

扉が襲ってきた、あのクローゼットとベッドとナイトテーブルは推定で100年前後経過、1900年頃と言われています。クローゼットはオーナーが少なくとも私を含めて4人で、先代のオーナー曰く先々代のオーナーもよくわかっていなかったとのこと。ベッドとナイトテーブルは1920年頃、前オーナーの祖母が購入したというので、ちょうど100年と言うところ。私が若いころは100年前は1800年代だったので、今や1900年代が100年のアンティークと呼ばれるのには、すごく抵抗があります。

 

そもそもアンティークの100年定義はアメリカの税関が輸入税で定めたもので、別段決まっているわけではなく、イギリスでは第二次世界大戦以前と言うようなものであったりします。最近は1980年以前のワシントン条約で木材の取引が禁止される以前の物をもうアンティークと言うような認識もあるようです。自分の年齢(50代)はすでにアンティークなんだなとなんだか黄昏てしまいます。

 

そして、この箪笥は、1850年から60年頃のものだと前オーナーは話していました。向かって右側の側面は風化による亀裂が入っています。ところどころ小さな傷がありますが、丁寧な扱いを受けてきたようです。私的には去年購入した1980年代のワシントン条約締結の際に滑り込みでオーダーメイドさせて作った紫檀とマホガニーの食器棚以来の満足できる家具です。前のオーナーは大金持ちで道楽で作ったのでどれだけお金をつぎ込んだかはわからないとのことで、自己満足だから二束三文(たったの50ユーロ)で売ってもらいました。ちなみに、紫檀の食器棚は査定の結果現在推定5000ユーロになりました。お金持ちの考えることってさっぱりわからない・・・。

 

 

上から3つ目だけシークレットドアになっています。でも残念ながらシークレットコンパートメントはありませんでした。

鍵は1つ1つ違っていて、この引き出しにはこの鍵となっていました。一番上と一番下は鍵もシリンダーもありません。だから近くの鍵を突っ込んで、鍵をひっかけて開けるようになります。前のオーナーは紐を通せばよいと提案してくれたのですが、こちらもそのうちアンティークの鍵と鍵穴でサイズが出てくるのを待とうと思っています。

 

実はこの箪笥の前に別の箪笥、同じタイプの5段全引き出しの商談をしていたのですが、結局先方に未練があって手放す勇気が出なかったようで商談不成立でした。その家具の半分の値段で同じものが買えたというのは運が良かったのかなと思います。前のオーナーは長屋のようなところに住んでいて、それが土地の再開発による立ち退きとなり、身軽に引っ越しがしたいということで売るとなったそうです。彼女は写真家で写真道具を入れていたのか引き出しの中が・・・。

 

この緑色の布を丁寧に剝がしました・粘着の弱いものだったので、引っ張れば外れてくれました。今は普通の引き出しです。

 

なお、タッセルですが、2個紛失した鍵と一緒にタッセルも2個紛失で、購入した当時は鍵2個、タッセル2個が確認されていました。で、引き出しを1つずつ確認したら、引き出しの下敷きになっている鍵3本と、シリンダー2個、引き出しと壁に挟まていたタッセル2本を救出しました。しかし鍵1つはどの鍵穴にも合わず、シリンダーの1つは鍵どころか、サイズそのものが大きくて引き出しには合わず使い物にはなりませんでした。いったい何のシリンダーだったのか?タッセルも紐部分が切れていました。前オーナーに確認したところ1970年頃の物と言われ、私と同年代のタッセルかと思ったり、その当時のものがまだ使えてるのも凄いので、修理をしました。切れている紐は古くて弱っていて、簡単にちぎれてしまいました。丸環を買ってミシン糸で縫い付けています。新し紐を探していますが、見合ったものが見つからず、とりあえず、入院中に暇で作ったビーズのブレスレットを使っています。こちらもそのうちまた紐に変えます。紫檀の食器棚の鍵には何もついていないので、足りない分はアンティークのタッセルを探すか、自作するか検討中です。

コメントする
1 件の返信 (新着順)
きゃな
2023/10/17 04:57

貴重な家具の写真ありがとうございます✨
1980年代のはさすがに手が込んでいて素晴らしいです✨
タッセルがうまく修繕できたらいいですね